試履で良いフィーリングを感じたため、そのまま購入レビュー。正直かなり良かった。
ディヴィエイトニトロ3 とは
プーマにおける初めてカーボンシューズを履く人に向けたシューズ。他社で例えると、アシックスのマジックスピード、ナイキのズームフライのような立ち位置。ディヴィエイトとは「逸脱した」という意味で、プーマにおけるカーボンプレート搭載シューズに名付けられるシリーズ名。プーマとしてはサブ4向けに発売しているが、かなりオーバースペックな作りでサブ3.5も問題なく履きこなせる。では実際の適正ペースはどれくらいか?シューズの特徴は?詳しく解説していく。

外観
側面
カラーラインナップは豊富に用意されており、好みのカラーリングを見つけることができると思う。そして前足部のロゴ主張が結構強い。
カラーリング一覧はこちらから。


背面
突起物の下に反射材あり。これが結構光を集めるので安心感が強い。そしてこの突起物は飾りと思っていたが、ヒールカップの補強としてフィット感向上にかなり貢献している。ミッドソールは安定感向上のためか迫り出しており、蹄のような形状をしている。個人的にお気に入りポイント。


靴底
耐久性のあるラバー素材『PUMAGRIP』を採用。中央部からはカーボンプレートの『PWRPLATE』が確認できる。

重量
27.5cm ワイドモデル/258g
テンポアップシューズとしては並の重量感。

価格とサイズ感
定価:19,800円(税込)
他社同レンジ商品が18,700円であるため少しだけ高い。ただ、公式でもセール対象になっていることが多くあり、タイミングを狙えば安価に購入することができる。

サイズ感:通常サイズでOK
フィット感については後述するが、アッパーの素材に伸縮性があり少しキツめくらいでも問題ない。他シューズとの比較は下記を参考に。

ファーストインプレッション
母指球付近に肉球のような膨らみがあり気持ち良い。走り出すと違和感のない普通のシューズ。ジョグシューズくらい癖がないのに、なぜかペースは上がる。なんで?っというのが初感。
とても素直なシューズ。癖がなく走りやすい。そしてフィット感が高くシューズの重さを感じない。特筆して褒める部分がないくらいに完成度の高いシューズに仕上がっている。レーダーチャートで例えると、全てが同じ点数で綺麗なグラフ。どこも尖っていない分、褒めるポイントが見つからないが全て良い。

クッション性能について

HIGHレベル。着地衝撃を和らげる厚底でありながら、横ブレを感じさせない硬さもある。程よいクッションレベル。他シューズとの比較は↓を参考に。
【徹底解剖】シューズの特徴
ディヴィエイトニトロ3の特徴は『二層構造のミッドソール』『コロンと転がるロッカー構造』『フィット感』の3点。
二層構造のミッドソール
ミッドソールの上層部は柔らかく反発力の強い『NITRO FOAM ELITE』。下層部は硬めで安定感のある『NITRO FOAM』を搭載した二層構造。いいとこ取りをした構成であるため、フルマラソン後半で足が売り切れた場合も最後まで走り切れる自信をくれる。特に上層部の『NITRO FOAM ELITE』はフラグシップモデルの『ディヴィエイトニトロエリート3』で採用されているフォーム材と同じであり、かなり強力な反発力を感じることができる。

コロンと転がるミッドソール
母指球部分の膨らみが気持ち良い。この膨らみのおかげで母指球付近から爪先にかけて傾斜が生まれ、体重を前にかけた時に「コロン」と足が前に転がる。前足部から踵部にかけロッカー構造を作り出しているシューズは多くあるが、前足部だけで「コロン」感を生み出しているのは面白い。プーマだけに肉球がついているような感覚になれるのも好き。

フィット感
かなり良い。アッパー全体が分厚い生地で構成されており、足と靴の密着が強く一体感がある。そのためシューズの重量をあまり感じない。ナイキの『ズームフライ6』と近い重量であるが、圧倒的に軽く感じる。言い換えると圧迫感のあるシューズであるため、幅広の方は素直にワイドタイプを購入することをオススメする。

気になる点
PWR PLATEによる助力はあまり感じない
ジョグシューズより早く走れることは間違いないシューズであるが、プレートによる助力というよりもクッション材による反発力で早く走れている感覚がある。「誰でも履けるカーボン厚底」という公式のキャッチコピーは「プレートは入っているけど主張弱めで扱いやすく作っているよ」ということなのかもしれない。

ディヴィエイトニトロ3がオススメな人
個人的に購入してかなり満足してます。癖がなく早く走れるのは素晴らしい。
適正ペース
幅広く使える。シューズが尖っていないので、キロ6分ペースからキロ4分ペースまで幅広く走ることが出来た。

オススメする人
・万人にオススメできる癖のないシューズ
・ジョグシューズ感覚で早く走れるシューズを探している人
・助力は控えめで、でも楽に早く走れるシューズが欲しい人
オススメしない人
・初めてカーボンシューズを履く人(普通すぎて感動が弱い)
まとめ
総括:癖のない素直なシューズ
癖がなくて走りやすい。これは良いシューズだ。っと思えるのはシューズを沢山履いている人か、ジョグでこのシューズを履くレベルの高い人。初めてカーボンシューズを履く人は「カーボンシューズってどれくらい凄いのだろうか(キラキラ)」という驚きを求めている人が多いと思う(私もその一人だった)。そのため初めての人がこのシューズを履くと、素直すぎて詰まらないかもしれない。この観点から初めての人より日頃から4分30秒くらいでジョグするランナーに好まれる気がした。そんな変わったシューズだけど、とても気に入りました。
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