圧倒的な軽量化で再登場!100g近い軽量化を実現できるってどういうこと?前作は布石だったんですか?と疑いたくなるパワーアップっぷりに魅了されて購入。
ファストアール ニトロエリート3 とは
プーマから発売されているフラグシップレーシングシューズは『FAST-R ニトロエリート3』と『ディヴィエイトニトロエリート3』の2種類がある。『FAST-R ニトロエリート3』はフォアフット走法向けにターゲットを絞った攻めたシューズ。前作は爪先まで伸びたカーボンプレートが話題になったシューズであったが、マラソンを走り切るには重量が重く敬遠されていた。だが、今作は約95gの軽量化を果たし重量問題を解決してきた。つまり爆発的な反発力だけが残されたこのシューズ。気にならない訳がない。

シューズ外観
側面
前足部と後足部のセパレートに分かれた構造が特徴的。爪先は前作同様にカーボンプレートが突出しており、これにより蹴り出しの推進力が変わってくるのだとか。アッパー素材は『ULTRAWEAVEアッパー』を採用。パリッとした素材感で伸縮性はなく、蹴り出した力が逃げる心配もない。


背面
『ディヴィエイトニトロエリート3』を彷彿とさせる背面。プーマとしてはこの形状が現在の最適解なのであろう。また踵部は極限まで削られており軽量化に余念がない。


靴底
魅える『PWRPLATE』がとても美しい。前作よりも薄く穴抜き加工が行われており、軽量性への本気度が窺える。設置面積は前足部が圧倒的に広く、後足部はおまけと言わんばかりに設置面積が狭い。アウトソール材は『PUMAGRIP』を採用しており、グリップ力も文句なしに良好。

重量
27.5cm/174g
手にとっても驚きがあるくらい非常に軽い。今作の目玉を恥じない軽さに天晴れ。

価格
定価:38,500円(税込)
高すぎるけど納得している。理由は下記【徹底解剖】を参考に。
そして前作から3,300円の値上げ。95gの軽量化と仮定すると、1gあたり約35円で軽量してくれた計算になる。家計には厳しいけど、タイムには優しいので良いのではないでしょうか…。と思ってしまうあたり飼い慣らされているな〜って笑。
サイズ感
通常サイズで問題なし。他社フラグシップシューズと比べるとワンサイズダウンがオススメ。
普段フラグシップシューズはアッパー素材が変わることが要因なのか、意図的なのか不明だが、ワンサイズアップになることが多い。プーマに関しては、ワンサイズアップすることなく普段のジョグシューズと同等サイズで問題がなかった。他シューズとの比較は下記記事を参考に。
ファーストインプレッション
軽ぅ!前作との明らかな違いに自然と笑みが溢れる。ただ、これフォアフット専用シューズだな。踵部の設置面積が小さすぎて安定感がない。加えて幅も細い。でも走り出すとストライドがビビるくらい伸びる。マラソンよりロードレース向きじゃないか?っというのが初感。
これ化け物シューズです(確信)。久々にアルファフライ3を超える反発力のあるシューズに出会った。普段3分20秒ペースで「ゼェゼェ」言っているポイント練習で投入したところ、3分11秒ペースで余力が生まれた。しかも気温31℃ゾ?こいつはヤベェ。前作から変わりすぎだろ…。

クッション性能について

HIGHレベル。
ミッドソール材は『NITROFOAMELITE』をフルレングスで採用。分厚いが沈み込む感覚はあまりなく、硬めクッションからの高レスポンス&高反発でグングン前に推進力を生み出してくれる。

【徹底解剖】シューズの特徴
軽量性&飛び出たカーボン
今作の目玉は軽量性。前作の目玉は爪先から飛び出たカーボンプレート。この2つの特徴で爆発的な推進力を生み出し、ストライドがアホほど伸びてグングン前に進む。実績として3分11秒ペースで1.6キロ走った際、平均ストライド175cmという成人男性一人分の歩幅を維持できる反発力を記録した。


PUMAGRIPで滑り知らず
グリップ力に定評がある『PUMAGRIP』を採用。今作もキツいカーブでも安心して曲がれる強力グリップを実証済み。ただし軽量化のためかツルッとした作りで凹凸はない。

気になる点
幅が狭い
足幅がスリムな作りになっている。マラソン後半で浮腫んできた足で問題なく履き続けられるのか…っと足幅3Eの私は不安。

フォアフットしか許さない
前足部が非常に広く、アーチ部分は軽量化のため空洞に。そのためミッドフットやヒールフットでは安定感が低く走り難く感じる。フォアフットで最後まで押し切れる距離でのみ使用することを強くオススメする。

プーマロゴは爆速で消える
アウトソールのプーマロゴはおまけ。数キロで消えるため履く前に堪能してください笑。もはやここまで早く消えるならコストダウンのためにプリントなしで良いのでは…。

FAST-R ニトロエリート3がオススメな人
個人的に購入でき大満足。最近のプーマのシューズはどれも完成度が高い。
オススメする人
・フォアフット着地で走る人
・ロードレースで駆け抜けたい人
オススメしない人
・フォアフット着地以外の人
・サブ3以下の人(性能を持て余すため)
まとめ
総括:プーマ覇権取れるのでは?
市場では軽量化されたお弁当が物凄いバッシングを受けるが、この業界は大喜びで迎え入れられる対比が面白い。どちらにも共通するのは企業努力が凄まじいということ笑。
新記録樹立はこの靴で果たして欲しいという、プーマの強い想いが感じられるシューズを手に入れることができてご満悦。
購入先リンク

おまけ
ディヴィエイトニトロエリート3 VS FAST-R ニトロエリート3
両製品共に『NITROFOAMELITE』をフルレングスで採用しているが、硬度が明らかに違う。そして反発力も大きく違う。爆発的な推進力が欲しい方は『FAST-R ニトロエリート3』を。適度な推進力で長い距離走り続けたい人は『ディヴィエイトニトロエリート3』がオススメ。でも万人受けするのは間違いなく『ディヴィエイトニトロエリート3』。自社で競合にならないチューニングが施されているため、両方買っても失敗はしない笑。

アルファフライ3 VS FAST-R ニトロエリート3
マラソンでは『アルファフライ3』。ロードレースでは『FAST-R ニトロエリート3』。っという使い分けがオススメ。贅沢な使い分けになるが、42キロ最後までフォアフットで押し切れる自身がない人は、ペースが崩れてもミッドフット着地も許容してくれる『アルファフライ3』をオススメしたい。推進力は明らかに『FAST-R ニトロエリート3』が強い。

靴紐が1セット付いてくる
タイプの違う靴紐が付属されている。これは個人的に結構嬉しい。標準採用されている紐は少し伸縮性があり、結ぶときに「大丈夫か?」と不安になることある(解けたりトラブルになったことはない)。そのため好みで選べるようになったのは嬉しい。というかユーザーの声が届いている証拠じゃないかな?プーマさんやりますねぇ!
