運動の秋になったことをきっかけに、競技場を貸切利用されることが多くスパイク(ドラゴンフライ2)でのスピード練習が満足にできない環境に…。そのため公道でスパイクと似た感覚のシューズが欲しく購入レビュー。
ストリークフライについて
ナイキにおける史上最軽量のレースシューズであり、唯一生き残っている薄底レースシューズ。実際のところは中底に近い部類であるが、履けばわかる薄底寄りなシューズ。公式が明言するターゲット層は5キロ〜10キロの中距離走。言わずもがな、スピードシューズである。厚底で代用できないの?スピードシューズとしてどこが優秀なの?を解説していく。
シューズ外観
側面
ナイキのロゴであるスウォッシュマークがデカすぎる。これをデザインとして落とし込めるデザイナーさんは凄いですね。外側には5k/10kと表記があり「中距離走向けですよ〜」と訴えかけてくる。
背面
プルストラップ代わりになる、引っ張ったり折り曲げたりできるビラビラがある。アディダスによく採用されているイメージですが、ナイキにもあるんですね。
靴底
必要最低限のアウトソールラバー。「早く走りたいんでしょ?ならフォアフットしかありえないww」っと言われている気分に。
重量
28cm/177g
非常に軽い。ナイキ史上最軽量シューズの名は伊達ではない。
価格とサイズ感
定価:23,210(税込)
厚底レースシューズよりは圧倒的に安いが「薄底を試してみよー」っという気軽さで買うには躊躇う価格設定。
サイズ感はいつものナイキ購入サイズでOK。
♦️参考:他シューズサイズ
ゲルニンバス26→27.5cm
ペガサス41→28cm
ズームフライ5→28cm
ヴェイパーフライ3→28cm
【徹底解剖】シューズの特徴
ストリークフライの特徴は『ミッドソール』と『軽量性』
ミッドソール
ミッドソールの厚みは
前足部:18mm 踵部:25mm
昨今の厚底ブームに似つかない薄底具合。にも関わらずクッション性と地面を押している感覚をしっかりと味わえるのはフルレングスで採用された『ZoomX』のおかげに他ならない。加えて反発力も絶大であり、クッションとミッドソール中足部に配置された『PEBAXプレート』が良い仕事をしてくれている。(プレートを踏んでいる感覚はない)また厚底より潰すクッション量が少ないことからもクッションの戻りが早く、足がもたつくこともない。
軽量性
とても軽い。持っても履いても感じられる軽さは一級品。この軽さはスピードで押し切る中距離走において非常に強い味方になってくれる。中距離走はフルマラソンと違い、足の売り切れより酸欠で苦しむケースが多く、クッションで足を守る必要性が薄い。であれば軽さと力を逃さない薄底で押し切るのは有効な手段。厚底よりも中底や薄底が輝ける世界が中距離走にはある。
クッション性能について
LOWレベル。薄底寄りではあるが『ZoomX』が非常に柔らかく、クッション感を感じることが出来る。他シューズとの比較は↓を参考に。
ファーストインプレッション
軽っ!しかも見た目によらずクッション感(柔らかさ)があるな。流石はZoomX。とはいえプレートが中足部しかないのであれば推進力はイマイチだろうけど走ってみるか。ポッーン。めっちゃ跳ねるやん…。この薄さと柔らかさでここまで跳ねるのは凄すぎないか?っというのが初感。
実際になぜこの柔らかさでここまで推進力が出るのか理解不能。「これがZoomXだよ」っと言われたら「フーン」っとしか言えないが、期待を裏切る反発力に即買いを決定した瞬間であった。冒頭の通り『ドラゴンフライ2』の代用を探していたが、同社で素晴らしい製品を用意してくれていたことに感謝しかない。カーボンプレートではなく『PEBAXプレート』を採用していることからも、スパイクのようなしなやかさを意識して作成されたことに間違いないだろう。(ドラゴンフライ2もPEBAXプレートを採用している)
気になる点
ミッドソール材である『ZoomX』が剥き出しであるのは心配。耐久性<性能 を意識した素材&製品であることから仕方ないが、寿命がどれほど持ってくれるか…。耐久性については適宜追記していく。
ストリークフライがオススメな人
個人的にファーストインプレッションの通り、即買いを決められるレベルに見た目と反発力でギャップを感じたため是非試してみて欲しいシューズ。
適正ペースは?
キロ4分以内がオススメ。4分以上であればクッションがモッサリしている厚底シューズでももたつくことなく走ることが出来るため。
オススメする人
・スピード練習用のシューズを探している人
・駅伝や中距離走のレースを予定している人
・厚底よりも地面を感じられるシューズが好みの人
オススメしない人
・レースペース4分以上の方(他厚底シューズなどで代用できるペースのため)
・長距離用のシューズを探している人(厚底が合わない方なら是非お試しを)
まとめ
総括:公道のドラゴンフライ
目的通り、しっかりとスパイクの代わりを務めてくれるスピードシューズに惚れ惚れ。実際私は3分40秒前後ペースで使用しているため厚底でも対応できるレベルであるが、厚底よりも楽に早く走れるシューズでスピード感と自信をつけ、より早くステップアップ出来るように頑張っていきたい所存。
購入先リンク
おまけ
ドラゴンフライ2 VS ストリークフライ
スパイクピンで地面に噛みつき、タータンで反発力を貰えることからもドラゴンフライの方が体感楽に走れる。ただ、クッション性はストリークフライに軍配が上がる。ドラゴンフライはトラック競技の厚さ規定から20mm以内の必要があるが、ストリークフライは20mm以上の厚みを実現出来る。トラック用と公道用を比べるのはナンセンスであるが、ドラゴンフライの代用品を探している方の参考になると嬉しい。