先日の『メタタイムトライアル』出場を機にトラック競技にも興味が…。スピード練習も兼ねて数十年ぶりにスパイクを購入。日頃マラソンシューズしか履いていない人がスパイクを履くと、どう感じるのかレビューしていく。
ドラゴンフライ2について
『ドラゴンフライ』は長距離トラック種目で覇権を握っているスパイク。主に5,000mmと10,000mmで使用されている。初代から人気であったが、『2』になりマイナーチェンジ程度の変更がなされ新発売。すでに5,000mmと10,000mmにおいて世界記録を樹立しており、機能性についてはお墨付き。ナイキ公式通販においても発売後数分で完売する人気っぷり。完売速度は↓のリンクでより詳細に解説している。
♦️ドラゴンフライ2における変更点
・スパイクピンが6本から4本へ減少
・プレートの変更(前作より硬くなり軽量性/反発力/耐久性がアップ)
・クッション材である『Zoom X』を増量(中足部が広くなった)
シューズ外観
側面
カラーは『Blueprint PACK』。(プロトタイプの青色Ver)
外側からはトラック新規格に則った厚み20mmを感じさせる薄さであるが、内側から見るとクッションボリュームがかなり厚く見える。理由はアーチ部分をクッション材で盛っていることが要因。
背面
大きな穴が空いている。これは踵が抜けにくいように工夫されており、よく出来ている。履いている際は踵に穴があると感じることは一切ない。
靴底
スパイクピンが4本に変更。
プレートは『Pebax』をブレンドしたプレートとのこと。
重量
28cmピン付き/153g
非常に軽い。
価格とサイズ感
定価:22,660円(税込)
アディダスのアバンチ2(22,000円)とほぼ同額。アシックスのメタスピードLD2(29,500円)より安い。
サイズ感はナイキの他レースシューズと同サイズで問題なし。
私は普段ナイキのシューズは28cmを購入しており、今回も28cmにてちょうど良い。
スパイクは裸足で履きたい!ピッタリサイズで履きたい!という方は0.5cm小さくすることを勧める。
♦️参考:他シューズサイズ
マジックスピード3→27.5cm
ゲルニンバス26→27.5cm
ズームフライ5→28cm
ヴェイパーフライ3→28cm
【徹底解剖】シューズの特徴
ドラゴンフライ2の特徴は『Zoom X』『軽量性』の2点。
Zoom X
いまや厚底シューズでもお馴染みの『Zoom X』であるが、これがスパイクにおいても凄まじい。カーボンプレートが入っていないことによるクッション性の高さ(=柔らかい)。に加え『Zoom X』と前足部に設置されたプレートによる反発力から、しっかりと力を溜めて蹴り出すことができる。走っていると「本当に厚さ20mm規定を守れているのか?」と不安になるレベルで厚底シューズからスパイクへの移行に違和感を感じさせない出来前。
軽量性
28cm/153gという非常に高い軽量性で足の回転が止まらない。軽量性からピッチ走法はもちろん、『Zoom X』による反発力でストライド走法にも対応出来る、器用なシューズに仕上がっている。
クッション性能について
クッションの厚さ規制があるスパイクと、厚底ランニングシューズを同じ土俵で戦わせるのは酷であるが、LOWレベルと感じた。足へのダメージ感は『マジックスピード3』とさほど変わらないように感じた。フルレングスのプレート有無でクッション感は大きく化けますね。
ファーストインプレッション
つま先反りすぎw回転力半端ねぇ…。というのが初感。
つま先は直立姿勢時点でかなり上を向いており、フォアフット着地を絶対させるマンの臨戦体制状態。そして走り出すとスパイクの軽さとクッション性に驚かされる。軽さ故に地面を蹴る走りをすると回転力が鰻登りに上がり、ふくらはぎがパンパンに。ヤバイと感じたタイミングでお尻の筋肉で走り始めると、ストライド走法もお手の物と言わんばかりに、歩幅は広がりつつ回転力を維持できる優れもの。『ZoomX』によるクッション性と強力な反発力を改めて感じた。十数年ぶりにスパイクを履いた身としては、昨今の進化に驚きを隠せず、完全におじさんになったことを自覚。そろそろ伝家の宝刀「ワシの若い頃はな〜」と部活生に言い聞かせる番が回ってきたのかもしれない。
まとめ
結論:並んでまで購入する価値のあるシューズ!
他メーカーのスパイクを試していない点が弱いが、厚底ランニングシューズからの移行に違和感を感じさせないシューズというだけで、十分に素晴らしさが伝わったと思う。この暑い夏のポイント練習は短い距離のスピード練習をドラゴンフライでこなしていきます。
おまけ 付属品など
皆さんが『ドラゴンフライ2』をもっと好きになれるよう写真追加しておきます。