【レビュー】アシックス S4 ステップアップシューズに最適

-シューズ-

アシックスがサブ4達成に向け発売したシューズ。同社レースシューズとしてはメタスピードシリーズの次に高額な商品。本当にサブ4向けなのかチェックしていく。

S4について

『S4』とは「Speed/Stability/Safety/Sub4」の頭文字4つで『S4』という由来。他のシューズラインナップには見られない凝った名前で個人的には好き。名前の通りであるが、サブ4達成に向けて必要な機能を詰め込まれており『FF Turbo』という同社フラグシップモデルで採用されているミッドソール材を搭載。本当にサブ4向けなのか…?オーバースペックではないか?とも話題になった。

引用元:サブ4を目指すランナーに向けたカーボンプレート搭載モデル ランニングシューズ「S4」を発売

シューズ外観

側面

ミッドソール材は、『FF Turbo』(赤色)と『FLYTEFOAM』(白色)の2種類を搭載。またアッパーは『モーションラップアッパー』を採用。中にはフルレングスでカーボンが入っている。

背面

反射材などはなく、レースシューズの佇まい。

靴底

『Asics Grip』を採用。雨などの路面状況に捉われず、スリップ知らずの高性能アウトソール。白色の部分はミッドソールが剥き出しになっている。

重量

27.5cm/240g
フラグシップシューズほど軽くないが、手に取ると軽いと感じる。

価格とサイズ感

定価:22,000円(税込
高いなぁ…。『FF Turbo』搭載のシューズは高価格帯にあるイメージ。アシックスの他レースシューズ、メタスピードシリーズが27,500円。マジックスピード4が18,700円。上手い具合に松竹梅になっている。

サイズ感:ハーフサイズアップがオススメ。
通常サイズでも履けなくはないが、キツく感じる。試し履きで決めるには絶妙に難しいサイズ感で、私は店頭で通常サイズ(27.5cm)を購入したところ失敗した。なんとか薄い靴下を着用することで使用出来ているが、痛いことには変わらないためハーフサイズアップがオススメ。
♦️参考:他シューズサイズ
マジックスピード3→27.5cm
ゲルニンバス26→27.5cm
ズームフライ5→28cm
メタスピードスカイパリ→28cm

【徹底解剖】シューズの特徴

S4の特徴は『ミッドソール』『アッパー』『アウトソール』の3点。

ミッドソール

フルレングスではないが『FF Turbo』が搭載されることで圧倒的な高反発感を得られる。初履き時には階段を降りる動作で、靴からの反発を強く感じる事ができ「うおっ!?」っとなったw また硬め素材である『FLYTEFOAM』を下層に配置する事で、横ブレのない安定感がある設置を提供してくれる。サブ4達成に向けた脱初心者レベルのランナーに対しては最適。ただし、カーボンプレートも搭載されていることから、シューズの設置感は硬め。クッション感のある柔らかいシューズが好みの方は注意が必要。

アッパー

『モーションラップアッパー』が採用され、非常に快適な通気性を提供してくれる。特に雨でシューズが濡れた際に重くなる感覚がなく、最後まで快適に走り切る事が出来るのは大きなメリット。触り心地はメッシュ生地のような柔らさはなく、パリッとしているが個人的にかなり気に入っている。

アウトソール

『Asics Grip』が採用され、非常に強力なグリップを提供してくれる。路面状況に捉われず安心して走れるのは、レース時の心身負担軽減に大きく貢献してくれる。通常のジョグシューズでは耐久性を優先する結果、すり減りにくく滑りやすいアウトソールが多い。レース本番の天候は誰にも読めないため、雨でも安心して走れる『Asics Grip』採用は素晴らしい。

クッションレベルゲージ

MEDIUMレベルと感じた。
ミッドソール下層の『FLYTEFOAM』とガーボンプレート搭載により足当たりは少し硬め。

クッションレベル比較は↓を参考に。

ファーストインプレッション

足当たりは思っていたよりも硬い。でも階段を降りる動作で反発を感じたシューズは初めてw っというのが初感。
やはり『FF Turbo』は凄い。「縮んだらすぐに戻る素材特性」という噂を聞いてたが、確かにこれは高反発を名乗れるミッドソール材。足当たりは自分の思い込んでいた柔らかさではなかったが、2回目以降の着用時には違和感もなく、猛暑日に5分30秒ペースで22キロを問題なくやり切る事ができた。また『S4』に搭載されているカーボンは『マジックスピード』シリーズに比べ、カーボン炭素の配合率が高い?のか、しなりにくく感じる。そのためより強い反発力を感じる事ができる反面、足当たりはより硬く感じた。

適正ペースについて

4分前半ペースもこなせるシューズ。とはいえ、ターゲット層であるサブ4向けにチューニングされており、勝手にペースが上がるようなライド感がない。そのためレース序盤でペースを上げてしまい後半で苦しむ、ポジティブスプリットに陥りにくい作りになっている。シューズの反発力を活かし自由自在に一定ペースで走り切るができる。そのためサブ3.5〜4向けにオススメ。サブ3以上はもう少しライド感ありで、助力が欲しいと思ってしまう。

S4がオススメな人

・サブ3.5〜サブ4ランナー
・雨天時に安心して走れるシューズを探している人

まとめ

結論:安心してレースに挑めるステップアップシューズ
サブ4ランナーにカーボンプレート入りシューズが必要なのか?という議論は多いが、ジョグシューズで強力なグリップ力のあるシューズを見た事がない。(トレランシューズを除く)レース当日、路面状況に左右されないグリップ力を求めた結果、カーボンプレート入りレースシューズを選ぶしかない。この観点からもジョグシューズのステップアップ用として、『S4』はサブ4ランナー向けに最適と言える。私は過去雨天時に『エボライドスピード』でレースに出場したところ、グリップ力がなくレースに集中する事が出来なかった苦い経験持ち。(常に砂の上を走っている感覚) 『S4』購入検討中の皆さんには同じ苦い想いをしないよう、グリップ力のあるレースシューズを一足は持っておくことをオススメする

おまけ

『S4』のロゴがカッコイイ

購入先リンク

後継品発売前?それとも廃盤?なのか、底値で購入できるチャンス中。

【追記】後継品『S4+ YOGIRI』との違い

マラソンシーズンインに合わせて後継品が発売されましたね。

S4S4+ YOGIRI
ミッドソールFF Turbo & FLYTEFOAMFF Turbo+ & FLYTEFOAM
アッパーモーションラップアッパーエンジニアードメッシュ
アウトソールASICSGRIPASICSGRIP

目玉はミッドソールに『FF Turbo+』が採用されたこと。より強い反発力が体感できると思う。ただし下層は『FLYTEFOAM』から変わりがないため、設置感は以前同様固めであると予想する。アッパーは、ロングランでの快適性を追求し『エンジニアードメッシュ』に変更したと思われる。
前作、今作ともにサブ4を目指すランナーにはハイスペックなシューズであることに違いはない。個人的には『モーションラップアッパー』が一押しなため、前作の在庫があるうちに是非試してみてほしい。

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