【レビュー】アシックスノヴァブラスト5　価格破壊

最近品切れが頻発しているアシックスシューズ。例に漏れずノヴァブラスト5も品切れになっているが、本当に良いのか？正直レビュー。

ノヴァブラスト5について

『ノヴァブラスト』はアシックスの『ブラストシリーズ』に属する、沈んで跳ねるバウンス感が特徴のシューズ。イメージとしては、反発力の弱いトランポリンの上を走っている感覚。シューズが弾むことで軽快に走れることが売り。今作はスペック上から察するに、マイナーチェンジ程度の変更に思えるため、前作所有者として「わざわざ買う必要あるのか？」と疑問に。どのような変更点があったのか詳しく解説していく。

比較表	ノヴァブラスト5	ノヴァブラスト4	スーパーブラスト2
ミッドソール	FF BLAST MAX	FF BLAST＋ ECO	FF TURBO＋ & FF BLAST＋ ECO
ミッドソールの厚み	41.5ｍｍ	41.5ｍｍ	45ｍｍ

シューズ外観

側面

エヴァンゲリオンを彷彿とさせるカラーリング。ポケモンだったら間違いなく毒タイプ。ミッドソールの外観は前作から変更されているが分厚さに変わりは見られない。

背面

プルストラップに反射材付き。下矢印マークはどういう意味なのだろうか…。

靴底

トランポリン構造の肝となる靴底。アウトソール材は『AHAR LO』という耐久性重視の素材を採用。

重量

27.5cm/254g
軽くも重くもない並の重量。（前作と同じ重量）

価格とサイズ感

定価：16,500円（税込）
前作から1,100円の値上げ。とはいえ、このシューズ性能でこの価格は破格。後述する【徹底解剖】にて解説。

サイズ感：普段購入サイズで問題なし。
♦︎参考：他シューズサイズ
ノヴァブラスト4→27.5cm
ゲルニンバス26→27.5cm
ズームフライ6→28cm
メタスピードエッジパリ→28cm

ファーストインプレッション

明らかに前足部が厚くなってる。しかも柔らかい！さらにトランポリン感も強くなってないか？厚み変わっていないはずなのになぜ…？っというのが初感。
正直なところ、想像以上のアップデートに驚いた。スペック上では、あまりの変化のなさに購入を躊躇っていたが「ブロガーとして買わないと…」っという謎の使命感で購入した。だが、これは買ってよかった！ペースを問わずにトランポリンを感じられることが素晴らしい。前作は5分以内でなければ跳ねる感覚を味わうことができなかったため、履く人を選ぶシューズであると考えていたが、今作は誰でも楽しく走ることが出来るシューズに進化した。

クッション性能について

MAXレベル。地面を感じることはない。
これだけ分厚く柔らかいのに、プレート内蔵なしで横ブレを感じないのが不思議。

他シューズとのクッションレベル比較は↓を参考に。

【徹底解剖】シューズの特徴

ノヴァブラスト5の特徴は『進化したミッドソール』＆『ロッカー構造』＆『フィット感』の2点。

進化したミッドソール

スペック上では前作との違いは、素材の変化しかわからないが履き比べると全くの別物に。ミッドソールの厚みは同じはずであるが、今作の方が明らかに分厚く、柔らかく感じる。特に前足部の厚みが強くなった。前足部の厚みが強くなることでトランポリン構造を踏み潰しやすくなり、ペースを問わず跳ねる感覚（トランポリン感）を感じることが出来る。これは大きな進化であると感じた。

ロッカー構造

前足部が厚みを増したことで、つま先立ちを維持することが難しいくらいにシューズが前に転がる。そのため走りにおける足抜けの悪さを感じることなく、地面から瞬時に足を送り出してくれる。

フィット感

さすがアシックス。フィット感は前作から変わらず素晴らしく良い。特に前作よりもアキレス腱のフィット感向上を狙ったのか構造が変わっている。これにより踵がガッツリと抑え付けられ、靴が脱げる感覚は一切ない。

気になる点

グリップ力

耐久性を重視するアウトソール材のため、グリップ力は低い。濡れている綺麗なアスファルトや石畳、タイルの上ではツルツル滑るため注意が必要。個人的にはゲルニンバスのように『HYBRID ASICSGRIP』を採用してほしいが、価格が上がるため見送られているのだと思われる。おそらく後々は前作同様にオフロードでも走れるモデルが展開されると思われる。

勝手にペースが上がる

これは良い面でもありますが、跳ねる＝シューズの助力に繋がるため、勝手にペースが上がる。実力以上のペース帯になることで早くバテてしまう恐れがあるため、特にレースで使用する方は自制心が大切！逆に考えると、いつも以上の実力が出せるシューズのため、走るのが楽しくなるシューズ。（やっぱりメリットの方が大きいかも…）

ヒールフットはブレーキがかかるかも？

前足部が分厚いため、踵着地時は前足部でブレーキがかかっている感覚がある（歩いているときに感じる）。慣れれば問題ないかもしれないが、ヒールフットランナーはスピードに乗りにくい感覚に繋がる恐れがあるため、可能であれば店頭での試着をオススメする。

ノヴァブラスト5 がオススメな人

ペースを問わず跳ねる感覚を味わえるようになった今作は、全員にオススメできるシューズ。是非試して欲しい1足。（ここまで推せるシューズはミズノのネオビスタ以来かも）
使用想定は、
サブ3：ジョグ
サブ3.5：ジョグ＆レース
サブ4：ジョグ＆レース
という印象。スピード練習という観点では、厚み控えめな前作（ノヴァブラスト4）の方が向いていた。

まとめ

総括：この価格でこの性能は破格
ジョグシューズ界隈を破壊しにきた価格と性能。これはスポーツ用品店の店員さんが楽になる商材。
「ランニングを始めたいのですね。ノヴァブラスト5はいかがですか？」
「足に優しいシューズが欲しいのですね。ノヴァブラスト5はいかがですか？」
「ペガサスとご一緒にノヴァブラスト5はいかがですか？」
在庫が潤沢になったら、きっとこうなります。それくらいに良いシューズでした。