クタバッテクレ。おかげさまでランニングシューズの高騰化と偽造品流通が止まらない。もはや転売ヤーに狙われたら一丁前みたいな状況になりつつあるランニングシューズ状況について考えてみた。
転売ヤーについて
転売ヤーとは定価で購入した製品をフリマサイトで再販する人達のこと。それだけであればまだ良いが、再販の際に高額な利益を乗せて販売されるためメーカー定価で購入できず「なぜお前に高額な利益を払って購入しなければいかないのだ？」と本当に欲しい人が製品購入を満足にできず消費者に不満が溜まる状況。
ランニングシューズの転売ヤー実績
転売ヤーに狙われた商品の高額化と偽造品流通が止まらない。その一例を紹介。
アシックス メタスピードパリシリーズ
現在（2024年10月時点）転売筆頭株である『メタスピードパリシリーズ』。過去作までは店頭で普通に購入できた商品であるが、現在は品切れどころか高額転売と偽造品が横行する始末に。理由は高性能化への進化で口コミでの評判が良い。にも関わらず企業努力での前作同価格発売となり人気が爆発的に。加えて、これだけ消費者の手に物が届かない状況から生産数量が減少したと思われる。品切れ期間が長くなれば、それだけ商品の価値が長持ちするため、敢えて品切れ商法を行なっているのではないかと邪推してしまう。その結果、先日の公式通販再販時には発売後僅か1分で品切れ。転売ヤーがさらに肥える結果で終わった。
ナイキ アルファフライ
『アルファフライ ネクスト％』は発売当初 ¥33,000円で発売されるも即時完売し、フリマサイトに6万円弱で再販される始末。その結果、後継品である『アルファフライ3』は為替の影響もあるが、メーカー発売価格が4万円弱まで値上げされ、一般ランナーも買い辛い状況に。そしてメーカー在庫が品切れ続きにならず定期的に在庫が復活することから転売ヤーも撤退。市場には値上げされた商品だけが取り残された。ポジティブに考えれば、欲しいランナーが購入でき、メーカーが正当な販売価格で利益を得られる状況になったことから転売撲滅の成功例であると考えられる。
転売ヤーについて思うこと
ランニングシューズの転売って正直そんなに美味しい商売ではないと思う。PS5のように一律で決まった商材ではなく、人によってサイズが異なり売れるかどうか運任せになるため。その上でランニングシーズンは秋から冬であることから、よく売れる時期も限られる。なのになぜ転売が横行するのか。おそらく同じランナーが転売している可能性が高いと推測する。私がもし転売ヤーであればもっとわかりやすい商材で情報収集労力の低い商材を狙う。なので同じランナーとして辞めて欲しいというのが私の願い。ただ願うだけで解決できれば苦労はないので、対策案を考えてみた。
対策案① 記録証提出で購入権獲得
一般発売と別で記録証提出での購入枠を設ける。
シューズが購入できずに鬱憤を溜める層はシリアスランナーと転売ヤーくらいであろう。であれば、シリアスランナーには記録証提出で購入できる権利を付与すれば解決できると考える。デメリットはメーカーや販売店側の工数が増えること。記録に満たないがシューズが欲しいランナーの手に届きにくいこと。またそれを差別と捉える消費者が生まれること。ただ、メーカー側もフラグシップモデルにおける推奨ランナーレベルを記載していることから差別と捉えられる可能性は低いと考える。
この販売方法は販売店であるステップスポーツさんが実施されており、非常に良い方法であると個人的には思った。参考記事は↓
対策案② オープン価格で販売
定価を定めることでメーカーや販売店側で価格変動が行えず利益が取れない状況になっている。オープン価格にすることで転売ヤーに高額な利益を払うことなく、メーカーや販売店に利益還元することが出来る。デメリットは店舗ごとで購入価格が変わるため地域格差が生まれる可能性があること。ただ家電量販店ではすでにオープン価格製品が多く取り揃えられていることから、ある程度価格コントロールはできるのではないかと推測する。
まとめ
総括：転売ヤーがいなくなれば悩む人もいなくなる
私は転売ヤーって社会悪だと思っています。転売ヤーはスキルなく利益だけを貪っている状況のため社会貢献＆生産性がゼロなんですよね。挙句、消費者は鬱憤を溜め、メーカーや販売店は無駄な対策に追われ疲弊する悪循環。唯一美味しい思いをしているのはフリマサイト運営側。ただこの問題の根幹にあるのは物価上昇に見合わない給与で生活苦を強いられている人達も必死だということ。先日の令和の米騒動もそうですが、転売に乗り出す一般層が増えてきている気がする。スキルなく簡単に参入できるからこそ、この悪循環は続いていく。経済が発展し、転売をする労力よりもメインの就労一本で満足に生活できる世の中になれば自然と転売ヤーも減っていくと思う。
