西日本を代表する山「大山」。ついに憧れの大地に踏み入れることが出来たので感想レビュー。
大山について
鳥取県大山町にある標高1,729mの山。中国地方最高峰であり、あまりの雄大さから「東の富士山、西の大山」と呼ばれるほど登山家や地元民からも愛されている。

アクセス方法&駐車場情報
車orバス(米子駅↔︎大山寺)にてアクセス可能。駐車場は「南光河原駐車場」という無料駐車スペース(冬季は有料)があり、バス停も駐車場から近い「大山寺」というバス停で下車出来る。登山口から非常に近い場所にバス停があるあたり観光地として成功していることが窺える。

トイレ情報
登山口近くの「南光河原駐車場」にトイレがあり、水洗で綺麗。ありがたく利用させて頂こう。

大山での必携品
冬は大雪になるため、雪山装備が必須。冬以外は普段の登山用品で問題なし。靴は登山靴がオススメであるが、積雪シーズン以外はスニーカーで登頂されている人もかなり多い。道は最初から最後まで整備されているため、非常に登りやすく初心者向けの山。
ルート
ルートは王道のこちらをチョイス。片道たった3キロで900mアップ…。つまりそういうこと。
大山夏山登山口-大山-行者登山口 周回コース(YAMAPリンク)

登山道レポート
9時に南光河原駐車場へ到着。ハイカーの皆さんならお分かりの通り、9時開始はかなり遅く、すでに駐車場は満車。周辺道路は駐車場難民でクラクションの嵐。朝から騒がしいお山ですこと。

っと他人事のように話す私も無事に駐車場難民の一員に。ご来光を拝んで下山されてきた方と入れ替わりで駐車を完了させ、いざ出陣! ・・・という気持ちにならないくらい人が多い!写真を撮るために立ち止まるのも憚れる状況に、今日の登山はいつもと違う山になることを確信。こっから約6時間をこの大所帯で行動するのはキツいぞ〜。

こちら夏山登山道。夏山ってことは冬山登山道があるのかな?っと思い調べるも、そんな登山道はない(なんでやねん!)。そして人の多さの影響か、明らかに登山装備じゃないハイカーも多い。皆このまま登って大丈夫か…?っと心配な気持ちで見守る。

登り始めて20分経過。ずーーっと整備された道が続く。想定していた登山道と違い、とても優しく「あっこれは…。観光地登山パターンかな?」っと嫌な予感がする。

さらに30分ほど歩くも整備された道が続く。これならスニーカーが多い理由も納得してしまう。おそらく人伝で特別な装備なしで踏破できる山だと情報が出回っているのだと邪推。確かに登山というか永遠に階段を登っている感覚に近い。これならスニーカーでも登れちゃう。

それにしても急騰が続く。足や腰が痛いと嘆くハイカーの悲鳴が四方八方から聞こえてくる。片道約3キロ900mアップは伊達じゃない。加えて、山陰地方特有の分厚い雲がかかり、景色なんて一切見えない。これってYO。ステッパー踏んでるのと何も変わらないじゃんYO!むしろ家でステッパー踏みながらYouTube見てる方が有意義だYO!そんな心の声が漏れそうだったが、悲鳴を上げるハイカーに効果抜群であるため無言で登り続ける。

登山日は10月中旬。大山の公式サイトには「紅葉は10月初旬から色づき始める」と記載があり期待していたが、目に入る木々は目に優しいお色ですこと。しかもどんよりお天気で湿度が高く汗が止まらない。10月は夏や。秋言うたやつ出てこい(半ギレ)。

汗を拭いながら登り続けると、急に渋滞で道が止まる。「はえ〜。登山渋滞は初体験や。こんな山奥で渋滞するってみんな暇すぎやろ」っと特大ブーメランを放った場所は6号目。6号目は避難小屋のある休憩ポイント。にしても人が多すぎる。通勤ラッシュのホームを彷彿とさせる人の多さ呆気に取られた。

とはいえ、進むには並ぶしかなく、渋々並んでいると人の多さにも納得。雲が切れ、先ほどまでの鬱蒼とした景色を忘れる綺麗な岩壁がお出迎え。

「で、出たー!山特有の飴と鞭。でもこう言うのがいいんすよぉ!」っと相変わらず山に弄ばれる。せっかくなので景色を見ながら一休みしていると「あわわわわ」と聞き慣れた声が…。

長期休憩を取ると足取りが重くなるので、サッと立ち上がりまた歩を進める。ヨッシーの死を無駄にはしない。それにしても階段が永遠に続く。

ここまで階段続きで退屈だと、なぜこの山が人気なのか考えだす始末。山の知名度って中身(登山工程)よりも見た目重視なのかな?そんなことを考えていると、ついに雲より高いステージへ。

登山道に飽き飽きしていたのでちょうど良い。なんて捨て台詞を履くと、道も急に変わるのが登山あるある。

道が変わり気分が晴れたのも束の間、周囲を見渡し正気に戻る。

人。人。人なんだわ。
きっとこの場にいる全員が人の多さに嫌気が差している。
だが、ここまで来て引き下がる訳もなく、渋滞の仲間入り。秋の登山を舐めていた。

こんなにも人が多く、意思疎通など取れる訳もないが「早く登頂したい」という意見は満場一致。なんせゴールは見えているのだから。そんなことを思うと、皆の足取りがいつもより早く感じられた。そして、この隊列で20分ほど歩を進めたところでようやくゴール。

もちろんゴール地点も椅子取りゲームで席に着くまで気は休めない。

ようやく腰を下ろすことができた場所で、登山の醍醐味「登山飯」を開幕。いつものカップ麺がよく沁みる。

周りを見渡すと同じく沁みるご飯を食べている人多数。あまりにも多く不思議に思い、頂上避難小屋を覗いてみると、売店にトイレまで完備!?最初から最後までフルサポートの大山に天晴れ。


ありがたくトイレを使わせて頂き帰路へ。往路はずっと登りだったので、1.5倍速で降っていく。ペースよく進んでいると上空がヘリでやかましい。何かあったのかと見上げると防災ヘリコプターがホバリング中。事件はこの山で起きた様子で…。

明日は我が身と気を引き締め、いつも以上に足元を気にして降っているとサクッと下山完了。最後は立派な神社に見送られ終了。

っといつもならここで終わる登山ですが、ここは観光地として成り立っている大山の麓!むしろこっからが本番と言わんばかりに風呂に食事と堪能。特にソフトクリームは絶品だったので、立ち寄られた際は是非!

まとめ
3キロ900mアップは伊達じゃない。登り続けるため、前に進んでいる感覚がなかったのが辛かった。ただ、整備された道がずーーーっと続くので登山初心者にもオススメできる。登山というより階段を上りに行く気持ちで臨むのがオススメ。

オススメ度

観光地化されているので初心者にオススメ出来る山。加えて、登山以外でも楽しめるのは観光地化されている大山ならでは。でも登山工程は階段続きで飽きやすく、人が多いのは減点ポイント。次は冬山に登りたいな。半端なく雪積もるみたいなので。



